また、のっちーよ と言えるように

種子島の星空

7/18 – 7/20 久しぶりの種子島の訪問
今回はボランティア受け入れ10周年を記念した大ただいま会。

島にくるのは、これで4回目。
いつも新しい発見と、懐かしい再会を恵んでくれるこの島で、
今回はどんなことが起きるのだろう。
カメラマンとして、どんな立ち回りをしよう。
そして事前課題でだされていた「僕にとっての種子島」
どんな言葉になるのだろう。
遠足を待ち望む子供のように想像を膨らませ、飛行機に乗った。

鹿児島港に少し早くつき、待つこと約20分。
徐々に参加者が集まり、初顔合わせが始まった。
自分にとっては、一人を除いて今回がはじめまして。
それなりに緊張していたと思う。
でも「種子島」という一つの共通点で、なんとなく溶け込めたような気がした。
島についた後も、車の中はボランティアの経験、今回の企画の背景で大盛り上がりだった。

港から車で移動すること約50分。
幹線道路(?)から外れた小道に入り砂利道を進む。
すると今回の宿「エコハウス」が見えてきた。
おりてみると、宿以外に人工物がない。
駐車場の前にはさとうきび畑が広がり、カノコユリやカンナ、露草が花を咲かせている。
ああ、ドンピシャに好みな景色だな…
東京というコンクリート監獄で暮らすからか、
ありふれたこの景色に、細胞レベルで癒されるのを感じた。

「おかえり〜!」

感傷に浸っていると、あやかさんが僕たちを歓迎してくれた。

第一声、「おかえり」で迎えてくれるんだ…
どこか歯痒さがあったけど、それ以上に「ああ、やっぱり種子島っていい場所だな…」と嬉しさが込み上げてくるのを感じた。

来れてよかったな、そしておもいっきり楽しんで、最高の写真を収めよう。
そう思い「ただいまです!」と叫んだ。

そこからは農家さんとの再会と、BBQの準備で大忙し。

焼く場所を確保するもの、コップや食材を準備するもの、肉焼き奉行に全神経を注ぐもの、まこの手を取り勇者の剣(木の棒)を授けるもの、蚊取り線香を四方におき魔法陣を作るもの。

少々慌て気味で準備して、みんな集まってからの…「乾杯!」

…はあ、美味い。

参加者も農家さんも近況報告で大盛り上がり。
個人的に羽生さんと6年ぶりに会えたことが、すごく嬉しかった。
6年前、ひでさんと一緒に南種子で迎えてくれた羽生さん。
右も左もわからない自分に、役場の人として寛容に、そして堂々と受け入れてくれた姿勢に、当時の僕はインターン生として気持ちを締め直すことができました。
あの背中、まじでカッコよかったです。
そして採れたての米も、本当においしかったです…ご馳走様でした。

17時過ぎから始まったBBQは大盛り上がりになり、気づけば22時を回っていた。
一晩中でも話せそうな雰囲気もありつつ、本番の2日目が控えているので、ここで一旦お開き。
片付けを一通りすませ、シャワーの準備をしようとすると、タバコ休憩から帰ってきたカッキーとりんちゃんがこう伝えてきた。
「天の川、めっちゃ綺麗」
「エコハウスの裏に高台があってそこからめっちゃ綺麗に星見れますよ!」

ここ数年、夏の天の川は見れなかった。
待望の瞬間が来たことに心躍り、衝動的に三脚とカメラを準備する。

駆け上がること3分、汗の匂いに寄ってくる虫なんて気にする暇もなかった。
高台につく。
遮蔽物も街灯も一切なく、まっさらな平地が広がっていた。

そして上を見上げると、そこには目を覆うほど広がる星と、
教科書で見たことのある、あの煌びやかな天の川が広がっていた。

ベガ、デネブ、アルタイル。さそり座にはくちょう座。
記憶の片隅においていた星座が、目の前にある。
そしてその星座たちは、ゆっくりと、そして確かに、動いている。
1000年ほど前に生まれ、この星空を眺めていたら、
僕は地球が動いているなんて、信じることができただろうか…。
人生で一番の天の川を、日本で一番宇宙に近い場所から目に焼き付け、この日は眠りについた。
「僕にとっての種子島」は、まだ言語化できずにいた。

二日目の朝は、W杯の試合をラジオに、慌ただしく始まった。
この日は農家さんのお手伝いと、千座の岩屋と海水浴、シュノーケリングと温泉、宴会と花火。
1日を48時間にしたのでないかというくらい、めちゃくちゃに詰められたスケジュールだった。

僕が向かったのは、健太さんの安納芋畑。
栄養を芋に集められるよう、伸びた苗を切る作業だった。

髪の毛が燃えそうな暑さの中、せっせと苗を切っていった。
久しぶりの農作業ではあるが、なんか今回はてきぱきできている気がする。
そんな自分を、「識は相変わらず不器用だね」と一蹴する健太さん。
ガクッと肩を落とすも、他愛もない会話がなんだか楽しかった。

お昼ご飯を終えると、ここからは海、海、海。
千座の岩屋で水遊びをし、宇宙センター前でスイカ割りをし、シュノーケリング。
海面すれすれでシャッターを切り、乗れそうで乗れないサーフボードに何度も挑戦し、
クマノミを見てみんなで興奮した。

シュノーケリングでは、インターンの時にお世話になったヒデさん、よしみさんに会えた。
二人ともバカ黒くなってた。
そしてよしみさんには「なんか…老けたね(笑)」と言われた。
そっか、インターンからそんなに時間がたったのか…
けど、会話の温度感はあの時と変わってない気もする。
そしてお世話になった二人にも、いい近況報告ができたことが嬉しかった。

アクティビティを終えエコハウスに戻ると、農家さんたち、そして遅れてきたせいなが合流した。
お酒を片手に、再び乾杯。参加者が全員集まったためか、初日よりも活気に溢れている気がした。
自分も島の焼酎を片手に茂さんやミッチーさんと話していた。
そうこうしているうちに場が少し静かになり、今回のただいま会メインディッシュ、語らいが始まった。
あやかさんが立ち上げた「のっちーよ種子島」の背景と思い、そして参加者・農家さんにとっての「ボランティア受け入れ」と「種子島」を語る時間。

ひとりひとり、発表していく。表情が崩れる瞬間を見計らって、僕はシャッターを押していく。
自信を持って話す人もいれば、どこか言葉を選ぶのに慎重な人もいた。
中には思いが込み上げて、涙する人も。
でもみんなに共通していたのは、取り繕った言葉を決して使わなかったこと。
そして純粋に島が好きで、その思いが笑顔で溢れていることだった。

僕の番が回ってきた。
僕にとっての…「種子島」

僕にとっての…「島」…

島にきたのは2020年。
地域活性化に関心を持ち、農業の現場を知りたいと思い、反射的に応募したのが、この種子島だった。
トラックの荷台からの景色、お皿山盛りの芋やたんかん、農家さんとの温かい会話。
一つ一つの景色が、いまだに脳裏に焼き付いている。

なにより28年の人生で親の次に迷惑をかけた気がするので、それなりに面倒なインターン生だったのではと個人的に思っている。

そんな一生の思い出に残る体験があり、迷惑をかけても受け入れてくれた島だからこそ、
大学時代で一番輝いていた思い出になっている。
そしてその輝きは、日々の疲れが溜まった時に、そっと背中を照らしてくれる。

そんな焚き火のような場所が、僕にとっての種子島で、この場所をぼくは、ずっと好きで居続けるのだろう。

伝え終わった後は不思議な達成感に包まれた。
そして夏が終わるのを実感して、すでに「また来たいな」と感じていた。

最終日もどたばただった。
大量のシーツを洗濯し、車に駆け込み、船で主発。
途中の景色が愛しかった、それくらい濃い3日間だった。

港で、昔お世話になった竜太さんたちに遭遇した。
1時間しか寝ていなかったのに、ものすごい声がでた。
写真を振り返ると、自分でもびっくりするくらい笑顔だった。
竜太さんちあきさん、あえて本当に嬉しかった。

帰りの船では、泥のように眠った。
それでも、島の記憶が脳裏から離れることはなかった。

夏が凝縮された3日間をここで過ごせて、本当に楽しかった。

必ずまた来ます。
のっちーよと、何度も言えるように。

この記事を書いた人

しき
社会人2年目28歳

カメラと料理が趣味のENFJ。高校まで山口県で過ごし、大学入学と同時に東京へ上京。講義で地域活性化・気候変動に興味を持ち、2020年2月にECOFF種子島コースにインターン生として参加。今回が4回目の帰省!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次